ZEBとは

ZEBとは

鈴与商事 南甲府ビル「Nearly ZEB」
(2021年9月竣工)詳細はコチラ

ZEBとは?

Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称で、「ゼブ」と呼びます。快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことです。
建物の中では人が活動しているため、エネルギー消費量を完全にゼロにすることはできませんが、省エネによって使うエネルギーをへらし、創エネによって使う分のエネルギーをつくることで、エネルギー消費量を正味(ネット)でゼロにすることができます。

なぜZEBが必要なの?

地球温暖化対策やエネルギー需給の安定化のため、エネルギー消費量を減らすことが必要とされています。特に、業務部門(事務所ビル、商業施設などの建物)での最終エネルギー消費量は、2018年度のデータでは日本全体の約16.1%を占めており、1990年度の約12.6%と比較して増加しています。
そのため、建物でのエネルギー消費量を大きく減らすことができるZEBの普及が求められています。

ZEBのメリットってなに?

ZEBには、エネルギー消費量が削減できること以外にも様々なメリットがあります。具体的には、大きく以下の4点がZEBのメリットとして挙げられます。
建物の関係者には、オーナー、働く人、訪れる人など、さまざまな立場の人がいます。その立場によって得られるメリットは異なるものの全ての人々に対してZEBのメリットは存在しています。
そのため、ZEBを実現・普及させるためには、各立場の人々が自らのメリットを理解した上で協力していくことが必要です。

建物で使われている エネルギーってどんなもの?

私たちが仕事や生活をするために、建物では様々なエネルギーが使われています。発電所などから送られてきた電気やガス、熱といったエネルギーを、空調、換気、照明、給湯、エレベーター、OA機器などの形で消費しています。
建物で使うエネルギーをできるだけ減らし、できるだけ自分の建物でエネルギーをつくることで、ZEBに近づけていくことができます。

(※OA機器等のエネルギー消費量はZEBの計算からは除外されます)

ゼロエネルギー化って本当にできるの?

建物のエネルギー消費量をゼロにするには、大幅な省エネルギーと、大量の創エネルギーが必要です。そこで、ゼロエネルギーの達成状況に応じて、4段階のZEBシリーズが定義されています。

『ZEB』(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ゼブ))

省エネ(50%以上)+創エネで100%以上の一次エネルギー消費量の削減を実現している建物

Nearly ZEB(ニアリー・ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ニアリー ゼブ))

省エネ(50%以上)+創エネで75%以上の一次エネルギー消費量の削減を実現している建物

ZEB Ready(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル・レディ(ゼブ レディ))

省エネで基準一次エネルギー消費量から50%以上の一次エネルギー消費量の削減を実現している建物

ZEB Oriented(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル・オリエンテッド)

延べ面積10000㎡以上で省エネで用途ごとに規定した一次エネルギー消費量の削減*を実現し更なる省エネに向けた未評価技術(WEBPROにおいて現時点で評価されていない技術)を導入している建物

※1建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律に基づくエネルギー消費性能基準
※2未評価技術は公益社団法人空気調和・衛生工学会において省エネルギー効果が高いと見込まれ、公表されたものを対象とする。
*事務所等、学校等、工場等:40%、ホテル等、病院等、百貨店等、飲食店等、集会所等:30%

「ZEBのメリットってなに?」で紹介したメリットは、『ZEB』だけではなく、Nearly ZEBやZEB Ready、ZEB Orientedにも該当するものであるため、100%の一次エネルギー消費量の削減が難しい場合でも、ZEBシリーズとして実現を目指していくことが必要です。

どうやったらZEBがつくれるの?

建物のエネルギー消費量を減らすためのさまざまな技術を適切に組み合わせて導入することで、ZEBを実現することができます。このZEBを実現するための技術は、消費するエネルギーを減らすための技術(省エネ技術)とエネルギーを創るための技術(創エネ技術)に分けられます。

実際にZEBを実現する場合には、
①パッシブ技術によってエネルギーの需要を減らし、
②どうしても必要となる需要についてはアクティブ技術によってエネルギーを無駄なく使用し、
③そのエネルギーを創エネ技術によって賄うといったステップで検討することが重要です。

また、建物の運用段階にでは、どこにエネルギーの無駄が発生しているか、どのように効率的に設備を運用するかなど、エネルギーをマネジメントする技術(エネマネ技術)も重要です。このエネマネ技術によって継続的なエネルギー消費量の削減を図ることができます。
このような省エネ技術・創エネ技術・エネマネ技術を導入するためにはもちろん初期投資が必要になりますが、ZEBを実現するような建物に対しては、国による補助事業が実施されています。

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